2013年10月13日日曜日

オリンパスOM-D E-M1に触った


先日、発売されたばかりのオリンパスのフラッグシップ機OM-D E-M1に、家電量販店で触った。
E-M1は、マイクロ4/3でありながら一眼レフの4/3Eシステムを吸収して統合する機種として、オリ
ンパスでは位置付けている。

つまり、オリンパスでは、4/3一眼レフのEマウントをE-M1によってマイクロ4/3マウントに統合する
ことにしたのだ。一眼レフを造ることを止め、ミラーレス一眼に統合することにしたのである。



「OM-D E-M1」

この統合による課題は、Eマウントの一眼レフユーザーが所持しているレンズのAF性能をマイク
ロ4/3でも問題なく作動させることであった。そこで、E-M1にはマイクロ4/3のコントラスAFに加え、
像面位相差AFを組み込んで来たのである。このAFシステムをオリンパスでは、「DUAL FAST
 AF」と呼んでいる。

像面位相差AFは、パナソニックを含めたマイクロ4/3陣営で初めて搭載される。これまでもEマウ
ントのレンズは、アダプターを介してマイクロ4/3でもAFを作動させることができた。ただ、コントラ
ストAF専用に造られたマイクロ4/3のレンズと異なりスピードと精度で劣っていたのだ。

さて、前置きが長くなったが、このようにE-M1はオリンパスにとって、重要な役割を背負ったカメ
ラなのである。その意味で大いに好奇心満々で触って来た。

見て触って、始めの感想は、「あれ!小さい」だった。何しろWEBやカメラ雑誌でかなりCMを打っ
ていて、写真で見るとフラッグシップ機らしく、大きくて迫力のある形に見えていたからである。

デザインは、写真で見るのと同じなのだが、想像していたより小さいのでちょっと拍子抜けした
のだ。また、グリップも思っていたより小さい。普通よりやや大きめの私の手では、小指を絡め
ることができない。また深さも少し足りなくて、不満が残った。

グリップは、縦位置撮り用のバッテリーグリップを付けるとよくなるかと思って付けて握ってみた
が、小指の余りはなくなるものの、深み不足は解消されない。やはり写真で見るように少し細身
なことが影響しており、手の大きい人は不満に思うかもしれない。

デザインは、E-M5で衝撃を受けたクラシック調の流れを踏襲している。しかし、E-M5のような衝
撃は受けなかった。言葉は悪いが、二番煎じなのである。そう思うと表面仕上げもE-M5やE-P5
の方がよく見えてしまった。

素晴らしいのはダイアル類の操作感である。回す時の重さ、トルク感が実にいいのだ。一級品で
ある。これはキヤノンやパナソニックの各機種よりも優れていると思う。

また、売りの新しいAFもかなり早い。同じマイクロ4/3のパナソニックより早いと思った。シャッター
ボタンを押すと瞬時に合う感じだ。店内の限られた場所での作動なのだが、使えるAFシステム
になっていると思う。

OM-D E-M1の主な特徴をオリンパスのHPから上げると以下のとおりになる。

〇防塵防滴のボディ
〇ボディー内5軸手ぶれ補正
〇超大画面・超高精細EVF
〇高速・高精度「DUAL FAST AF」
〇小型軽量

この中で、私的に少し残念なのは、小型軽量に過ぎることである。オリンパスの開発陣は、小型
軽量を追求しすぎたのではないかと思う。これが先に述べたカメラにとって大事なグリップが小さ
くなっていることから不満が出ることになるのではないかと思うのである。

マイクロ4/3は、撮影素子が小さいミラーレスである故に、小さくなければならないという掟を、勝
手に造り過ぎていると思うのだ。バリエーションとし小さいカメラがあっていいのだが、全てのカメ
ラを小さくする必要はない。

E-M1は、オリンパスのフラッグシップ機である。あらゆるシーンで使うことを前提にしたカメラな
のだ。だとすれば、少々大きくても握りやすいグリップの方が良いと思う。

さて、E-M1は発売されたばかりだが、かなり人気が出ている。マイクロ4/3の愛用者としては、成
功を収め、マイクロ4/3マウントを盛り上げて欲しいと思うところである。


「車窓より(モノクロ)」

 
「デジカメ生活を見る」

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