一眼レフの両雄ニコン、キヤノンがフルサイズミラーレスへ参入。そして、パナソニックとシグマもライカ Lマウントで協業し、フルサイズミラーレスへ参入することになった。こうしたことから、カメラのマウントについて関心が集まっている。そこで、簡単にマウントについてまとめてみた。
■ マウントとは
マウントとは、簡単に言えばレンズ交換式カメラのボディとレンズを繫ぐ装置である。基本的には、メーカーのセンサーサイズ等によって、マウントの仕様や規格が異なるので、同じマウントのボディとレンズでないと取付けができない。ただし、規格に合ったマウントアダプターがあれば、他のレンズマウントでも装着することができる。
■ マウントのスペック
よく話題になるのが、マウントの内径とフランジバックだ。そして、もう一つフランジバックと似たものにバックフォーカスがある。(画像はクリックで拡大)
■ マウントのいろいろ
現在使われていると思われるマウントを下記の表にまとめたみた。言うまでもなくミラーレスは、内部にミラー機構がないのでフランジバックが短い。
マウント名
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内 径
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フランジ
バック
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センサー種類
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カメラのタイプ
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備 考
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ライカ L | 51.6mm | 20mm | フル・APS-C | ミラーレス | ライカ、パナソニック、シグマ協業 2014年~ |
ライカ R | 49mm | 47.15mm | フル | 一眼レフ | 1965年~ |
ライカ M | 43.9mm | 27.8mm | フル | レンジファインダー | 1955年~ |
マイクロ4/3 | 40mm | 20mm | 4/3 | ミラーレス | オリンパス、パナソニック他 2008年~ |
フォーサーズ | 46mm | 38.67mm | 4/3 | 一眼レフ | オリンパス、パナソニック他 2003年~ |
キヤノン RF | 54mm | 20mm | フル | ミラーレス | 2018年~ |
キヤノン EF M | 47mm | 18mm | APS-C | ミラーレス | 2012年~ |
キヤノン EF | 54mm | 44mm | フル・APS-C | 一眼レフ | 1987年~ |
ニコン Z | 55mm | 16mm | フル | ミラーレス | 2018年~ |
ニコン F | 44mm | 46.5mm | フル | 一眼レフ | 1959年~ |
ニコン 1 | 36mm | 17mm | 1インチ | ミラーレス | 2011年~ |
ソニー E | 46mm | 18mm | フル・APS-C | ミラーレス | 2010年~ |
ソニー A | 44.5mm | 50mm | 1-4 | 一眼レフ | 1985年~ |
富士フイルム X | 43.5mm | 17mm | APS-C | ミラーレス | 2012年2月~ |
富士フイルム G | 65mm | 26.7mm | 中判 | ミラーレス | 2016年~ |
ペンタックス K | 45.5mm | 45mm | フル | 一眼レフ | 1975年~ |
ペンタックス 645 | 72mm | 70.87mm | 中判 | 一眼レフ | 1984年~ |
ペンタックス Q | 29mm | 9.2mm | 1/1.7型 | ミラーレス | 2011年~ |
シグマ SA | 44mm | 44mm | APS-H | 一眼レフ | 1992年~ |
■ 内径とフランジバック及びバックフォーカス
マウントの内径は、一般に大きい方が光学的に有利だと言われている。大きい方が光をセンサーに充分届けられるからである。たとえば、ニコンFマウントは、フルサイズとしては内径が44mmと小さく、デジタル一眼レフ化する際、苦労したと言われている。
その為だろうか、ミラーレスのニコンZマウントは、内径が55mmもある。ただし、大きければ大きいほど、レンズもボディも大きくする必要がある。
フランジバックとバックフォーカスは、一眼レフ機ではミラー機構が入るので、その距離は長くなり、ボディも大きくなる。ミラーレスでは、ミラー機構がないので光学的に有利な距離にする事ができる。よって、ボディも小さくなる。
フランジバックは、短い方が明るいレンズや広角レンズを造りやすいと言われている。これも短いほどよいわけではなく、自ずと適正な距離があると思う。
フルサイズのミラーレス化で、マウントの内径とフランジバックに、各社の思惑、考え方が表れている。それにしても、キヤノンのEFマウントは、当初からよく考えていたものだと思う。
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