本年1月9日、昨年11月の発売後から価格動向を調ていたFUJIFILM X100Tをついに買った。正月明けに、行きつけのカメラ店の値段が12万円代前半まで急に下がった。この時とばかり、あまり使っていないレンズ2本を下取りに出すと、レンズは予想より高い査定が付き、いい買い物が出来たのである。(現在、このカメラ店での価格は14万円代に戻っている)
買ってから試写を繰り返し、概ねの操作と発色の傾向などを掴みつつるので、レビューを書くことにした。
まず、結論から言うと、買ってよかったと言える。そして、予想を超える操作性のよさや機能の充実に大満足している。初めての富士フィルム機でだったので少し不安があった。元来、操作性の悪いイメージがあったが、見事に覆えされた。
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では基本スペックを挙げ、優れた機能を何点か紹介しよう。
〇撮影素子:X-Trans CMOS II
〇撮影素子画素数:有効1,630万画素、23.6mm×15.6mm(APS-Cサイズ)
〇ローパスフィルター:なし
〇ISO感度:200~6400(1/3段ステップ)、拡張でISO100/12800/25600
〇レンズ:単焦点23mm(35mm換算約35mm)、F2.0
〇撮影可能範囲:約50cm~∞、マクロで約10cm~2.0m
〇露出補正:-3.0EV~+3.0EV、1/3EVステップ
〇メカニカルシャッターSS:4秒~1/4000秒(Pモード時)、絞り制限ありF2で1/1000秒まで
〇電子シャッター:1秒~1/32000秒(P / A / S / M 全モード)
〇連写:6コマ/秒
〇液晶モニター:3インチ、104万ドット
〇ファインダー:光学式/電子式
〇Wi-Fi:有
〇幅x高さx奥行き:126.5x74.4x52.4 mm
〇重量:本体:400g 総重量:440g(バッテリーとSDカード含む)
X100Tの機能では、ブラケティングが充実していることがまず挙げられる。一般には露出を変化させて撮るオートブラケットが知られているが、X100Tにはこのほか、フイルムシュミィレーション、ISO感度、ホワイトバランス、ダイナミックレンジを変化させて3枚同時に撮影できるのだ。
フイルムシュミィレーションとは、画像の基本スタイルを選択するもので、LUMIXのフォトスタイル、CANONのピクチャスタイルと同じ役割を果たす設定である。FUJIではフイルム時代の発色を追求して創られている。具体的には、PROVIA(プロビア)、VELVIA(ベルビア)、ASTIA(アスティア)などで、これにX100Tには新たにクラシッククロームが追加された。
私がよく使うのが、このフイルムシュミィレーションのブラケティングで、設定に困った時、よく使っている。JPEGで済ませるには、非常に便利で有難い機能である。使ってみるとRAW撮りの必要性を感じない。
次にシャッタースピードの最低速度を設定できること、ISO感度の基準と最高の設定ができる点を評価したい。シャッタースピードの最低は、1/4秒から1/125秒まで、ISO感度は200~6400まで設定できるようになっている。動体ブレを防ぎたい、高感度を避けたいなどの時には、有効な設定である。
もう一つは、マニュアル露出撮影(Mモード)の時、ISOオートの設定で露出補正ができることである。無茶なSSと絞りの設定では、作動しないが、適正なSSと絞りの設定であれば露出のコントロールができるのである。これは、動体を撮る際、動体ブレを抑えつつ、ボケも得たいような時、非常に有効である。使いこなせば、日常的に使えるモードになると思う。
この他、OVFとEVFの両方が使えるファインダー、クラシックなダイヤル操作などの特徴を備えており、撮ることにワクワクするカメラである。
まだ使い始めて、一ケ月にも満たないものの、素晴らしいデザインと機能に満足しているところだ。このレビューは3回程度を予定している。次回には、なぜX100Tを買ったのか、X100Tのアクセサリーなどについて書く予定。3回目が実写を多く交えたレビューをしたいと思う。
「レビュー その2」 「レビュー その3」 「レビュー その4」
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「デジカメ生活を見る」
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