2015年11月1日日曜日

LUMIX DMC GX8 レビュー その3


GX8を買って1ケ月ちょっと経過した。デザイン、写り、操作性など、かなり気に入っている。初めて見た時は、大きくてちょと武骨に見えたものだが、使う程に手に馴染み、いいカメラであるとの思いが深まっている。

何が一番気に入っているかといえば、AFの進化である。画像処理エンジンや空間認識AFは、GH4と同じシステムを搭載しているようであるが、AFは明らかにGH4より早い。ハードは、GH4と同じでもチューニングが新しいからだと思う。内容は、レビュー1と2で書いたとおりだ。

GX8は、レンジファインダー機に、ちょと大きめのグリップを付けたデザインをしている。レンジファインダータイプのカメラは、スナップ、テーブルフォト、ポートレートなどに使うイメージが強い。実際、GX8のコンセプトは、ストリートフォトグラフィである。私も大まかにそういう認識でいた。

ところが、GX8にボーグのレンズを付け、野鳥撮りに使っている方のブログに接し、考え方が変った。大き目のボディ、可動式EVF、防塵防滴であることを考えると、デザインに囚われることなく、自由に使えばいいのだと思う。下記の左写真は、三脚を使って野鳥撮り用にキヤノンの大きいレンズ(EF400mm F5.6)を、KIPONのアダプターを使い付けてみたものだが、違和感はなく新鮮に見える。

「大型レンズも違和感なし」


「ボディケースの装着」



さて、GX8の取扱説明書を読んでいて、気が付いた事が二つある。一つはMモード(マニュアル露出モード)の進化であり、もう一つはクリエイティブコントロールモードのフィルター化である。下記は、GX7からのLUMIX機の発売時期を書き出したものだが、調べてみると、Mモードの進化はGH4から、クリエイティブコントロールモードのフィルター化は、GM5からであった。
()内は発売年月。

GX7(2013/9)⇒GM1(2013/11)⇒GH4(2014/4)⇒GM5(2014/11)⇒GM1S(2014/11)⇒GF7(2015/2)⇒G7(2015/6)⇒GX8(2015/9)

Mモードの進化は、GH4からなのだが、ユーザーでありながら従来どうりだと思い込んでいたので、全く気が付いていなかった。ISOをオートにしておいて、SSと絞りを決めると、適正露出になるようISOを自動的にカメラが設定してくれるようになっていたのだ。

だが、この進化も今となってはもう古い。FUJIFUILM機等では、これに加え露出補正が出来るのである。つまり、露出補正をしても、ISOを自動的にカメラが設定してくれるのだ。是非、LUMIX機でも露出補正が出来るようにバージョンアップをして欲しい。

もう一つクリエイティブコントロールモードのフィルター化とは、P、A、S、M、動画等のモードで使えるようになったことである。昨年秋に発売されたGM5から搭載され、モードダイヤルをクリエイティブコントロールにしないで、P、A、S、M、動画等のモードから撮影メニューでフィルター設定を呼び出して使うものである。設定によって、フィルター効果なし画像の同時記録もできるので大変便利である。ただし、フィルター効果なしの画像は、種類を選べない(たぶんスタンダードに固定)のが残念である。

「フィルター設定の入口画面」


「効果なし画像の同時記録も選べる」



レビューの最後にレビュー1で紹介したカスタマイズについて書きたい。再度、GX8のカスタマイズ性能を紹介すると、Fnボタンは、液晶モニター内を含めて13個もある。ダイヤルは4つだが、後と前のダイヤルは、Fnボタン操作で機能の切替えができるので、6つにできる。また、モードダイヤル内には、5つまでカスタム登録が出来るようになっている。

これだけカスタマイズ機能が多いと、使いきれないと言う人が居るものだが、全く悩む事はない。使う使わないは、ユーザーの自由なので使わなくてもかまわない。ただ、操作に少し慣れれば、使用頻度の高いものを登録すれば、便利になることは間違いない。私は、現在のところFnボタンを5箇所しかカスタマイズしていない。書き出してみると下記のとおりだ。()内はカスタマイズ内容。

〇Fn1:サイレントモード⇒(電子シャッター)
〇Fn2:Q.MENU
〇Fn3:LVF/モニター表示スタイル⇒(ハイライトシャドウ)
〇Fn4:フォトスタイル⇒(クオリティ)
〇Fn5:カーソルボタンロック⇒(AFS/AFF)
〇Fn6:LVF/モニター切換
〇Fn7:プレビュー
〇Fn8:Wi-Fi
〇Fn9:水準器表示
〇Fn10:ヒストグラム表示
〇Fn11:スナップムービー
〇Fn12:4Kフォト
〇Fn13:ダイヤル動作切替⇒(フィルター選択)

簡単に説明すると、Fn1は完全な無音が嫌なので、電子シャッターにしたもの。Fn3は、ハイライトシャドーをGX7からよく使っていて、ここに登録していたので継続させたもの。Fn4は、通常はJPEGのファイン撮りだが、RAW撮りを時々する事、また内蔵テレコンを使う時にクオリティを調整するためである。Fn5は、AFSとAFFの使いわけをよくするためである。Fn13は、ダイヤル操作の切替を現段階では使わないので、フィルターを積極的に使うために配置している。大してカスタマイズしているわけではないが、これだけでもかなり便利になった。

前ダイヤルと後ダイヤルは、初期設定のままである。取扱説明書には、Fn13をダイヤル動作切替で使い、前後ダイヤルで4Kフォトとして使う例が記載されている。一度、例にならってやってみたが、あまり便利に思えなかったので、よく使うフィルター選択を登録することにしたのである。

GX8の撮影枚数は、現在約4,000数である。スリープモードからの復帰も早く、作動も機敏、4Kフォトも使いやすいので、どんどん撮影枚数が増えそうだ。シルバーを買ったので、ブラックをもう一台欲しいくらい気に入っている。

以上でGX8のレビューは終わる。使い込んで行く内に、何か気が付いた事があれば、またレビューを書きたい。


「新宿駅近辺(4Kフォト、ISO6400 )by:GX8」





「デジカメ生活を見る」


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