2015年4月11日土曜日

ニコン COOLPIX P900 に触った


3月19日に発売された、ニコン COOLPIX P900が人気になっている。理由は、その焦点距離にある。何と35mm換算で光学24~2,000mmもの高倍率なのだ。

これまでレンズ一体型のカメラで最大の焦点距離は1,200mmであった。当然、一眼カメラの交換レンズに2,000mmなど存在しない。初めに2,000mmという数値を聞いた時、嘘だろう、まさか?と信じられなかった。

COOLPIX P900


では、COOLPIX P900の主なスペックを書き出してみよう。

〇画素数:1605万画素(有効画素)
〇センサーサイズ:1/2.3型CMOS(裏面照射型)
〇撮影感度:通常:ISO100~6400 拡張:ISO12800相当
〇シャッタースピード:1~1/4000 秒
〇ファインダー:0.2型電子ビューファインダー(92万ドット)
〇メカニカルシャッターとCMOS電子シャッターの併用
〇連写:約7コマ/秒
〇液晶モニター:3インチ92万ドット
〇動画:1920x1080(フルHD)
〇ボディ寸法他:139.5x103.2x137.4 mm
〇総重量:899g

となっている。
また、焦点距離2,000mmを構成する中身を調べてみると、EDレンズ5枚に加え、一部のレンズにしか使われていないスーパーEDレンズが1枚使われているという。かなり贅沢なレンズなのだ。

ここまで知ると、触って感触を試したくなる。早々に量販店で手に取ってみた。P900は、売り場に置かれているカメラをの中でひと際大きいので、すぐ目に着いた。

手に取った印象を率直にまとめてみよう。

【よいと思った点】
〇店内とは言え、初めて覗く焦点距離2,000mmは、迫力がある。初心者は仰天するだろう。
〇手持ちで2,000mmを撮るので、グリップがなかなか良く出来ている。ちょと古いニコンの一眼カメラは、浅いグリップ
のものが多かったが、最近改善されつつあり、深くて握りやすかった。
〇詳しいメニュー設定はわからないが、ニコンらしい操作性でまとめられていること。
〇ダイナミックファインズームで約4,000mm、更に光学ズームと電子ズームを併用すると約8,000mmまでズーム
できること。このズームは、他になく圧巻である。

【イマイチな点】
〇プラスチックボディなので、ちょと仕上げや造りが安っぽいこと。FZ1000よりも更にチープな感じがした。
〇レンズ部分を叩くと、空洞感が漂う音がすること。止もう得ないが、安っぽさを感じた。
〇ファインダー0.2型であり、高倍率の割には小さいこと。
〇RAW撮りができないこと。拘り派は残念だろう。

簡単にまとめると、こんな風になる。
やはり特筆すべきは、圧倒的な焦点距離である。ネット上の作例も2,000mmとは思えないほど、よく写っている。私の想像を超えていた。

ここまで写れば、悪天候の撮影でもない限り、野鳥撮りでもかなり使う事ができると思う。もしこれで、金属ボディでデザインや造り込みがもう一段よければ、一眼レフをかなり食うだろうと思う。一眼レフは、もう要らないと言う人もでたかもしれない。それは不味いので、ニコンとしては質感をやや落として、一眼レフと共存するようにしているとも考えられるのである。

今日の価格COMを見るとCOOLPIX P900の売り上げ順位は、2位である。先日まで1位だったのでかなりの人気機種になっていると言えよう。他のメーカー各社は、これを黙って見てはいないだろう。きっと1年以内に各社から対向機が出てくるだろうと思う。新たな段階の高倍率競争が始まりそうだ。注視していきたい。

『富士山と通勤電車』


「デジカメ生活を見る」


0 件のコメント:

コメントを投稿